山口尚之 建築写真
unit 03 担当建築家
山口 尚之
NAOYUKI YAMAGUCHI
タステンアーキテクツ / 代表
「住まうほどに、感覚に宿る——
居場所が現れては移ろう公園のような建築。」
山口尚之 顔写真
ARCHITECT
山口 尚之
Naoyuki Yamaguchi
OFFICE
タステンアーキテクツ
Tasten Architects
UNIT / TECHNOLOGY
unit 03
住まうほどに、感覚に宿る / HESTAスマートホーム
公園のような建築——移ろいと居場所

「居場所は最初から決まっていない。住むほどに、空間の中に浮かび上がってくるものだ。」

— 山口 尚之
Q
このプロジェクトのお話を初めて聞かれた時の第一印象を教えてください。
A
京都府が中心となった「アート&テクノロジービレッジ」という名前を初めて耳にした時、夢が広がると同時に、どのようなことができるのだろうという期待と不安が入り混じった印象を受けたことを覚えています。プロジェクトの名称だけで、これほど想像力を刺激されることはなかなかありません。その後、コンセプトの詳細を伺っていくなかで、チャレンジングな試みが歓迎される場であることがわかり、自然とワクワクした気持ちが高まっていきました。建築家として新たな可能性に踏み込めるという予感が、この言葉には込められていたように思います。
unit03 全景
unit03 全景。決められた「場所」が少なく、住む人が居場所を発見していく空間構成になっている。
身体性の設計——うねる床と五感への問いかけ
Q
今回の設計で、最も大切にされた考え方やこだわりポイントは?
A
今回の設計で最も大切にしたのは、身体性という考え方です。建築は体を包むものであり、もっと体で直接感じられるべきだという思いから、あえてうねった床を積極的に取り入れました。足から感じる体験は身体に直接訴える力があり、室内に斜めの床を設けることは珍しい試みです。また、京都市内の2棟の長屋の躯体を移築・組み換えるという持続可能なアプローチを基盤に、古い骨組みの中に傘のような新たな架構を重ねた二重構造としています。その傘の下でうねる床の上に身を置くと、居場所が生まれ、移動するとそれが消えていく——そんな移ろいの体験を空間に宿らせることを目指しました。
unit03 床面
うねる床面。足の裏で感じる微妙な起伏が、居場所の生成と消滅を身体的に体験させる。
unit03 内観
内観。古い骨組みと新たな架構が重なる二重構造。光の入り方が時間とともに変化する。
住まうほどに深まる建築
Q
この建物が、将来どのような場所になってほしいと思われますか?
A
「未来の住まい方」をテーマに掲げたこの提案の根底にあるのは、身体性の復権という考え方です。デジタル化が進む現代だからこそ、体で直接感じることが未来の暮らし方につながるのではないか。そんな思いを、この空間に込めています。この建物が将来、建築の原点を体感できる場所になってほしいと思っています。建築とは本来、身体を包むものです。波打つ床によって目線が変わる感覚や、温度によって色が変わる特殊な塗料を施したテーブルなど、五感を通じて空間を感じられる仕掛けを随所に盛り込みました。そうした体験が訪れる人の身体を呼び覚まし、空間をより豊かに感じるきっかけになればと願っています。

「建築は、住む人の時間によって完成していく。設計者が手を離した後も、空間は育ち続ける。」

— 山口 尚之
公園のような建築 HESTAスマートホーム 身体性の復権 うねる床・五感設計 長屋の移築・継承 移ろいの体験
unit03 空間写真
UNIT 03 — タステンアーキテクツ
住まうほどに、感覚に宿る
京都の長屋2棟の躯体を移築・組み換えた骨格に、うねる床と五感への仕掛けを重ねた空間実験。HESTAスマートホームが「透明に」サポートし、住む人が自分の居場所を発見していく「公園のような建築」です。
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