どうして花粉症になるの?今年はメカニズムを解き明かして花粉症予防
毎年この時期になるとたくさんの人を悩ませる花粉症。花粉の飛散状況を確認して、しっかりと対策を取ってから外出する方も多いのではないでしょうか。でも、一口に「花粉症」と言っても、その症状は人によってさまざま。実は症状によって取るべき対策が違っていることをご存じでしょうか?花粉症のメカニズムと症状を理解して、自分に合った対策を選びましょう。
花粉症のメカニズムは免疫システムの誤作動
体には、外部からの異物を攻撃する免疫システムが備わっているのですが、花粉を体に害のある物質と勘違いしてアレルギー反応を起こすのが花粉症のメカニズムです。
(1)鼻・口・目の粘膜に花粉が付着
(2)体内でIgEという抗体が作られる
(3)IgE抗体がマスト細胞(肥満細胞)と結合して花粉を異物として記憶
(4)新たに花粉が体内に侵入するとヒスタミンなどを放出
(5)ヒスタミンの刺激により花粉症の症状が発症
目のかゆみやくしゃみ、鼻水など人によって症状が違う理由は?
花粉症の症状は、人によって違ったり、日によって違ったりします。その理由は、上記で解説した一連の免疫システムの誤作動が、どこで起こっているかで決まるからです。
目の粘膜に花粉が付着してアレルギー反応が出れば、目のかゆみや涙が止まらないといった症状に。鼻の粘膜で起これば、くしゃみや鼻水、鼻づまりの症状が出るのです。鼻で起こるのが「アレルギー性鼻炎」であり、目で起こるのが「アレルギー性結膜炎」となります。
目と鼻以外に、のどの粘膜に花粉が付着すると、かゆみやいがらっぽさ、せきなどの症状が出ます。また、皮膚でアレルギー反応が起こり、花粉皮膚炎という症状が出るケースも。さらに、アレルギー反応によって作られた化学物質が原因で、頭痛が伴う症状も出る人もいるようです。
症状別の花粉症対策
鼻で起こる症状
・鼻づまり症状
息苦しい鼻づまりの原因は、粘膜が腫れたりや血管が広がってしまうことです。血管に刺激を与える化学物質により起こる症状ですから、鼻から花粉を吸いこまないようにするのがポイント。
・くしゃみ、鼻水
鼻から侵入した花粉を異物として捉え、排除しようと「ヒスタミン」という化学物質が過剰に作られることが原因。「抗ヒスタミン薬」が有効です。
目で起こる症状
・目のかゆみ、充血
まぶたと白眼を覆う粘膜(結膜)で起こるアレルギー性結膜炎という症状です。花粉をシャットアウトする花粉症用メガネの着用が予防効果を発揮します。症状がひどい場合は、眼科での診察が必要になるケースも想定されます。
のどで起こる症状
・のどのいがいが、かゆみ
マスクを着用して口からの花粉の侵入を防ぐのが、もっとも有効な予防方法。また、乾燥によって痛む場合もあるため、うがいをして花粉を排出すると同時に、渇きを防ぐことも必要です。
・せき
花粉によって気管が過敏になって引き起こる症状。乾いたせきが出るケースがほとんどで、特に喘息のある人は症状が悪化しやすいため要注意。マスクの着用が有効な対策です。
肌で起こる症状
・肌あれ
乾燥して肌が赤みがかる他、敏感になりヒリヒリとした痛みを感じる症状です。刺激がなく肌の乾燥を防ぐ保湿クリームなどの使用がおすすめ。化学物質「ヒスタミン」が起こすアレルギーのため、抗ヒスタミン薬が有効です。
空気清浄機で室内の空気をクリーンに
いずれの症状でも、外出時にはマスクや花粉症用のメガネを着用することで、花粉の侵入を防げます。また、衣服に付着した花粉が室内に持ち込まれてしまうため、常に空気をきれいにしておく方法も非常に有効です。ヘスタモールでも販売している空気清浄機は、室内の空気をきれいに保っておくための必須アイテムです。安易に窓を開けての換気ができない時期だからこそ、ぜひ利用を検討してみてください。